血液内科で診療する疾患は、赤血球の異常(貧血、多血症など)、白血球の異常(無顆粒球症など)、造血器腫瘍(白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫など)、出血・血栓性疾患(血小板減少性紫斑病など)があります。入院患者さんでは造血器腫瘍のかたが多数を占めています。国立がん研究センター がん対策情報センター「がん登録・統計」によると、2014年の悪性リンパ種患者数は男性15,733名、女性13,635名であり、白血病患者数は男性7,227名、女性4,967名と報告されています。1984年から2014年への10年ごとの年次推移をみると、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、白血病ともに増加しており、特に高齢者の増加が目立ちます。人口10万人あたりの部位別がん罹患数(2014年)から計算すると、大阪府は人口約880万人ですので1年間に悪性リンパ腫2000名、多発性骨髄腫460名、白血病850名程度の発症と予測され、大阪市は人口約270万人でそれぞれ620名、140名、260名程度と予測されます。血液内科を標榜している病院は、大阪府に約40施設(うち大阪市内には約15施設)です。当科の2013年から2018年の新規入院患者数は、変動はあるものの、おおむね大阪府の発生予想患者数を施設数で除した人数程度となっています。2019年3月時点で、当科はスタッフ5名(うち1名は育児休暇中)と後期研修医1名で、定数38床(うち無菌室10床)の病床を運営しています。
その後、最近ご紹介いただいて急性骨髄性白血病であった患者さんの症例を提示させていただき、血液疾患かもしれないと思われたら気軽にご紹介いただきますようにお願いさせていただきました。
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血液内科で診る病気
悪性リンパ腫 年齢別罹患数 年次推移
大阪府・市 血液疾患の概観
血液内科 担当病床
ご紹介いただいた事例