病診連携

桜橋渡辺未来医療病院

内科 心臓 血管センター 岡村 篤徳


虚血性心疾患に対する当院の試み(2024.7.17)

CTO PCIの成功率は未だ8-9割であり、そのワイヤー操作法は匠の技に基づいた感覚が重要視されてきており、標準的な操作法はなかった。我々は、15年程前からCTO PCIにおいて、高精度のintraplaque trackingを標準化することを試みて、テルモ社とIVUSカテーテルの開発を行い、アンギオとIVUSガイドの3Dワイヤリング法を確立させた。特に、Tip detection法(TD法)によるIVUSガイドのintraplaque tracking法 (TD-intraplaque tracking) は、我々の目指すところであり、手技の標準化と高い成功率を実現した。また、TD-intraplaque trackingを行う中で、本能的に偽腔から真腔の隔壁をTD法で垂直穿刺したところ、表在血管の穿刺のようにre-entryが可能なことが分かり、TD法をADRに応用する “Tip detection ADR(TD-ADR)” にもたどり着いた。CTO PCIにおいて、TD- intraplaque trackingとTD-ADR法が確立することで、CTO PCIの手技の標準化がへの道筋は作った。
現在、CTO PCIにおけるTD法の有効性を示した当院・少数施設でのレトロスペクティブな研究はあるが、プロスペクティブな研究はない。2024年末よりプロスペクティブな研究であるTD-CTO PCIレジスリーを開始予定である。この研究と企業とのタイアップを含めて、世界にTD法を広め、CTO PCIの成功率を向上できることを願う。

※ 詳細な内容は以下をご参照ください。
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