病診連携

大阪府済生会中津病院

循環器内科 木島 洋一


大阪府済生会中津病院 脳・心・血管治療センターご紹介(2024.3.13)

突然我々に襲い掛かり生命の危機をも来す脳・心・血管病に対し、X線透視下に行われる経カテーテル治療の有効性は広く知られている。今回当院ではより充実した急性期治療を可能とするため、血管造影装置を集中化した脳・心・血管治療センターを開設した。

当院では1980年代後半より心臓カテーテル検査・治療に取り組んで来た。急性心筋梗塞を代表とする急性冠症候群に対し、迅速な再灌流治療が有効であると証明された1990年代から冠動脈疾患への緊急カテーテル治療は急速に拡大、当院も積極的に救急対応を行ってきた。

如何なるタイミングでも緊急の対応が可能となるよう1993年にそれまで1室であった血管造影室を2室に増設。さらに2009年には従来とは離れた場所にではあったが3室目となる血管造影室を設置、循環器内科の診療体制を強化を続け2012年以降は常時2室の血管造影室を運用し冠動脈、末梢血管、不整脈を併せ年間1000件を超えるカテーテル治療を行いながら、24時間随時に心筋梗塞受け入れてきた。

さらに近年、心臓領域だけではなく脳血管領域でも血管内治療技術が発展、急性期脳梗塞に対しても24時間のカテーテル治療体制が望まれる状況となったこと、循環器内科領域でも従来の当院の環境では対応が難しい大動脈弁狭窄症を主とした構造的心臓疾患へのカテーテル治療が普及してきたことから、これらの新たな課題へ対応する舞台として今回の脳・心・血管治療センター創設に至った。

当院南棟2階フロア全体を完全リニューアルすることで分散していた3台の血管造影装置を一か所に集約、血管造影装置自体も3台のうち2台を最新鋭の装置へ刷新した。AI機能も活用した画像処理技術の進化がもたらす高精度の画像により治療の正確性、安全性が高まる一方、被曝低減・造影剤使用量削減を実現、高精度かつ低侵襲なカテーテル治療が可能となった。センター化により人的資源を効率的に活用、全ての血管造影室の状況を同時にモニタリングしより多くの熟練したスタッフの目でカテーテル治療を見守れる体制を構築できた。

新たな環境でカテーテル治療を最大限に駆使し、より多くの緊急患者受け入れ高齢社会に力強く立ち向かい貢献することが、脳・心・血管治療センターに期待される。

※ 詳細な内容は以下をご参照ください。
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脳・心・血管治療センター 血管撮影室 1

脳・心・血管治療センター 血管撮影室 1


脳・心・血管治療センター 血管撮影室 2

脳・心・血管治療センター 血管撮影室 2


脳・心・血管治療センター ハイブリッド手術室

脳・心・血管治療センター ハイブリッド手術室


新しい大阪の玄関口に位置する病院として

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中津病院も新たなステージへ

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