目的
当院がここ数年、患者さん目線の医療を提供すること即ち診療の質の向上を目指し取り組んでいるので次のとおり紹介する。
具体的内容
1.救急診療
24時間365日「断らない医療」を目指すこととした。救急診療において、全職員が患者さんの救急処置にあたる。時間内においては救急専属医(日本救急医学会指導医)が中心となり、初期の診療を担当し、的確な診療を行っている。
夜間・休日などの時間外は、内科系・外科系医師、脳神経外科医、循環器内科医、産婦人科医、小児科医、麻酔科医などが当直を行い対応している。
2.チーム医療(複数の医療専門職が連携して治療やケアにあたる) (図1)
一人の患者さんの治療にあたり異なる職種の医療スタッフが連携して、各々の
専門的技能を発揮することに力を注いでいる。医療が高度になっても1診療科だけでは対処できない複雑な病態となられている。入院患者が増加し、医療安全面でもリスクが高い状況である。
そこで、主治医などがチームによる治療が必要と判断した場合は、短期プロジェクトチームの治療要請を事務局に要請すると関係診療科の医師や看護師、コメデイカルによるチームが編成される。
初回ミーテイングにて病態や今後のケア・治療方針、役割分担を決め治療が開始される。診療科の枠、壁に囚われず内科系医師、外科系医師、診療支援系医師が協働し、最善・最良の医療を提供する体制を構築した。
3.先進医療の実施 (図2)
@ 「davinci」による低侵襲な手術を実施
A 「鼓膜再生療法」にて確実に聴力を再生
B 脊髄損傷「単核球細胞移植」で運動機能を回復
4.がん化学療法 (図3)
外来に26床を有する化学療法室を設置し、腫瘍内科医師を中心に専門看護師、薬剤師が一丸となって安心・安全な治療に取り組んでいる。
5.第2回災害対応訓練を実施 (図4)
大阪市を震源地とする巨大地震が昼間の時間帯に発生し、院内火災が発生、停電との想定で、外来診療・手術・検査の中止などの調整、外部からの被災者受入トリアージ訓練を実施した。
患者役、医療者役など職員総勢230名による大規模な内容で、火災発生による通報・連絡、患者避難誘導、消火活動、災害対策本部設置、外からの被災者受入訓練と域外搬送、現地対策本部設置、北消防署によるハシゴ車からの避難など、本番さながらでリアルな引き締まった訓練を実施した。
有事に備えられるよう参加者を調整し、地域における災害拠点病院を目指す考えである。
※ 詳細な内容は以下をご参照ください。
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図1.チーム医療
(複数の医療専門職が連携して治療やケアにあたる)
図2.先進医療の実施
図3.がん化学療法
(外来に26床を有する化学療法室を設置)
図4.大規模な災害対応訓練を実施